自然分娩

New Family Member – Courtney Elaine Ruggiero

Courtney新しい家族を迎えました。

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Courtney Elaine Ruggiero 

(コートニー・イレイン・ラジェロ)

3月18日 午前4時 3040g 51cm

43歳での高齢出産。妊娠が分かったときには、色々な情報が手に入る世の中、大丈夫なのかと心底不安になりました。定期健診では、母子共に順調ではあったので、「なるようになる。胎児の生命力を信じるしかないのだ」と思ってはいましたが、正直出産まで、胎児にちゃんと栄養は行っているのか、酸素は行っているのか、妊娠糖尿病の影響は大丈夫かなど不安の方が大きかった妊娠期間でした。

長女は、日本で10年前に出産。渡米してからは、保険料、治療費が高い、医療技術にバラつきがあり、本人の情報収集力、判断力が自分の医療を左右するという印象で、これまでできるだけ関わらないように、そして関わらずに済んでいました。今回の妊娠で、初めて約7ヶ月間みっちりと定期的に病院と関り、10年という歳月の医療の発達、日米の産婦人科の違いなど垣間見ることができて勉強になりました。

出産予定日は、3月24日でした。念のために予約をしておいた帝王切開の手術日・21日をキープ(元々、長女を日本で産んだ時の帝王切開で子宮を縦、横どちらに切っているかを確認しないと、自然分娩はさせられない、帝王切開のみでしか産めないという可能性もあるということから予約。もし縦に切っていたら、筋肉や筋の構造上、自然分娩中に古傷が開く可能性があるとのことでしたが、結果的に横に切っていたので、自然分娩でもOKが出て、この理由による帝王切開はなくなりました)。高齢出産でもあり、妊娠糖尿病も著しくは回復しなかったため、21日の手術時間前までに陣痛が来れば、自然分娩で産んでいいですが、そうならなければ、予定日は待たずに21日に帝王切開で出しますと言われました。予定日まで待って、または予定を過ぎてしまって、いざ自然分娩を始めても上手くいかなかったときの緊急帝王切開は避けたいからとのことでした。

最終月は、週に一回定期健診に行きます。予定日の一ヶ月前に、子宮口が2センチ開いていると言われ、「早い人はすぐ産気づくし、予定日まで保つ人もいるので、何とも言えません。これから一週間於きの検診ですが、もういつ産まれてもいい状態ですから、もし、陣痛が3分おきになったときには、出産するビルに直接行って下さい」と言われました。すぐに産気づく可能性も?!とばたばたと最低限の用意(入院用、赤ちゃんに必要なもの、赤ちゃん部屋の掃除)に急ぎました。

3月8日早朝には、不思議な夢を見ました。真っ暗な中、大きな穏やかな河が、月明かりに照らされて、ゆっくりと流れています。聞こえる音は、河の端にある滑らかな石に当たって、折りたたむように流れていく水の音だけ。私の横には、小学生くらいの男の子がいて、「これは何?」と聞きます。私は、「湖みたいだけど、向こうに流れていっているから、大きな大きな河だね」と答えて、暫く二人で静かに眺めているという夢でした。ふと目が覚めたときに、大量の水、月・・・、これは、今日破水するのでは?とその日は、仕事をしながら破水を覚悟していました。でも何も起きずに終わりました。

予定日二週間前の検診では、まだ同じく子宮口は2センチ。変化が無いんだなあ、これは予定日まで大丈夫かもしれないと、ちょっと待ち疲れ気味な私でした。学校では同僚とすれ違う度に、「まだ?」「今日も仕事に来てるじゃない!?」「大丈夫?」「随分、赤ちゃんが下に降りてきてるね~、もうすぐよ。」と言われ、私も下腹部が重たくなってきてちょっと歩きづらさを感じ始めていました。

17日早朝(予定日の一週間前)。職場のボスから「どう?変化あり?」とテキストが入り、「変化無し・・・今日も普通通り仕事に行きまーす。後で会いましょう!」とテキストを返して、準備をしようと立ったとき、生理のときのような感じで、下り物かなと思うものが出たのを感じました。トイレに行ってみると、水っぽい・・・。これは!?と思って、下半身に少し力を入れてみると、水がじょぼじょぼと出るではありませんか。これは、破水だと思って、20分前に出勤したドミニクに電話をかけ、戻ってきてもらいました。

「破水=即病院、でも焦らない。」ということだけは分かっていたので、花を起こして、動物のお世話をし、サンドイッチやスナック、飲みものなどを詰めて。なんでかドミニクはシャワーを浴び、とても身なりを整えています(笑)。破水してから一時間後、車に乗り、やっと隣の市の病院へ向かいました。

8時ごろ病院に到着し、受付をしました。すぐに看護師さんが、小さな部屋で、ほんとうに破水かどうか成分(たまに尿が出てきていただけで、家に帰される人もいるとのこと)を確認。子宮口は、4cmの開き。私自身は陣痛らしい陣痛は感じていないものの、モニターによると10分間隔くらいで起きているとのこと。その後、分娩室兼待機室に通され、帝王切開になったときのために、氷、水以外は口に出来ず、とにかく歩いて陣痛を促してくださいと言われました。もしも帝王切開手術になったときのために、陣痛促進剤は使わないとのことでした。ドミニクも花も最初は物珍しくいろいろ見て回っていましたが、もうする事がなくなって、退屈そうです。

少しだけ定期的な痛みを感じ始めたかなという頃、午後4時になろうとしていました。主治医の先生が、子宮口をチェックしました。まだ4センチ・・・。先生が、「朝の段階から、子宮口の開きに変化がありません。例え陣痛が激しくなっても子宮口が開かないことには、分娩は出来ませんから、帝王切開にしては」と言うのです。私は「せっかく痛みを感じ始めたところだからもう少し待ちたいです」と言ったら、先生は、病院側の都合があるのと、確実に安全にお産を済ませたいという思いがあるのでしょう、はっきりとしたお返事はもらえず一度部屋を出て行かれました。部屋に一緒にいた看護師さんは「あなたがどうしたいか決めていいのよ」と後押ししてくれます。助産師さんは、「自然分娩で行きたいのは私も一緒だけど、最終的には先生が決めるから。先生がどう判断するかちょっと待ってみましょう」と言われました。

すると、主治医の先生、どなたかの緊急手術が入ったとのこと。その手術が終わるまで、少し時間を頂けることになったのです!その後、すぐにガンガン陣痛が激しくなって、夜7-8時頃には、1分於きの陣痛になり、「先生間に合いますか?!」というような状態。そこに先生登場。子宮口を確認すると6センチ。先生「これなら自然分娩でいけますよ!」と言ってくれました。でも、実際に分娩するには10センチ開くまで、待たなくてはいいけません。とにかく痛い痛い。無痛分娩をするつもりだったので、いつになったら麻酔を打ってくれるのー!と立っていても座っていてももがいても痛い・・・。きっと私は子宮口が開くのに時間がかかるタイプと判断されて、ぎりぎりまで麻酔は打ってはくれないのですね・・・。

夜10時頃、子宮口8センチ。やっと無痛分娩用の麻酔を背中に打ってもらえました。ふう~。痛みが全くない~。天国にいるみたい~。これなら、分娩も怖くないわね~とそれから約3時間くらい子宮口が開ききるのを待ちました。日付が変わって、午前一時。子宮口10センチ!「では、Pushしますよ~」とベッドが分娩台になり、看護師さんと見習いの看護師さん二人と共に分娩開始。花とドミニクは、部屋の窓際にあるソファーで横から私のお産を見ています。ドミニクからは、三日前くらいに言われていました。「もう今言っておく。俺は立ち会わない」と・・・。そう、確か、花のときは気絶しかけたものね。今回は、部屋がくつろいだ雰囲気なのもあり、今のところ部屋にいます。陣痛の度に息みます。でも、何の変化もない、赤ちゃんが出てくる感じが全くないし、穴が全くと言っていい程開いていないんだけど(鏡を用意してくれたので、自分の股を見ながら息んでいる私・・・)、看護師さんは「いいですよ~」といいます。無痛なので、痛みはないのですが、何となくお尻のあたりがジーンとする陣痛の感覚はあり、自分でも息むタイミングを計ることはできます。

早く出てくる人もいますが、3時間くらいかりますかねと言われて、最初はそんなに長くかかるのか!と思っていましたが、最初は看護師さん二人だけ、一時間後助産師さん登場、そして二時間後主治医の先生の出番という風にして、私にとってはあっという間に3時間が経とうとしていました。でも赤ちゃん、黒い髪の毛の生えた頭が小さな穴から少し見えるだけで、全くと言っていいほど出てくる感じではありません・・・。主治医の先生も「彼女もしっかりとよく息んでいますし、赤ちゃんの心拍数も全く問題なく素晴らしいです。でも、彼女の骨盤がちょっと狭いせいか、全く出て来れない状態かもしれません。この状態でずっと息み続けても、良いことではないので、帝王切開に切り替えたほうが無難です。もう数回、吸引を利用しながら、彼女には息ませてみますが、それで駄目なら帝王切開します。かなり踏ん張らないと無理ですよ、いいですね」と言われて、もう私は、とにかく自分がどうなってるか分からないくらい、周りの人が何を言っているのか分からないくらい、息みました。先生もえぐるように赤ちゃんを出そうとしてくれたり、吸引を使用したりとできる限りのことをしてくださいました。すると、下半身が破れるような焼けるような痛みと共に、赤ちゃんがズルルーと飛び出し、出産完了。でもまだ陣痛を感じる?!と思っていたら数分後に胎盤が出てきて、完全に陣痛の痛みは終わりました。すぐに先生は、出産と共に切れてしまった私の陰部を縫い合わせ、その間、看護師さんたちが赤ちゃんをきれいにしてくださいました。麻酔が完全に切れてしまってからは、傷の痛みとの戦いがその後約2週間始まるわけですが、なんとか出産を終えたのでした。